世界一小さなキャンピングカーを自作! - <その23> 5年ぶりに中身を大幅リニューアル (後編)
5年前に製作した "世界一?小さなキャンピングカー" を今回
リニューアルした記事の後編です ( 前編 は軽量化の記事でし
た) 。 リニューアルのもう一つのテーマは "快適度up" 。 キャ
ンピングカーの中で過ごす時間をより快適にするための改良を
紹介します。
【1】"座る" を快適に
従来は下の写真の右側の背もたれにもたれかけて、ドア方向に
向かって座るようにしていたのですが、60cmの狭い横幅方向
なので、必然的に膝を曲げて胡坐をかくことしかできません。
そこで今回、キャンピングカーの長手方向に体育座りや足を
伸ばして座れるように もう一つ背もたれを追加しました。
但し、身体を伸ばして寝る時には邪魔なので、蝶ナットで容易
に取り外せるようにしました (一方だけ外し もう一方をヒンジ
にして回転すれば壁に沿わせて収納可) 。 以下、各写真はクリ
ックで拡大可能です。
【2】"寝る ⇒ 起きる" を快適に
狭いキャンピングカー内部、しかも頭と足先の拡張部は天井が
低くなっているので、寝た姿勢から体を起こして起き上がるの
は一苦労でした。 それを助けるために、"つり革" を追加しま
した (下の写真で吊り下げてあるフック) 。
起き上がるときは、下の写真のように フックに手を掛けて体を
引っ張り上げます。 フックは丈夫なロープでパイプフレームか
ら吊り下げているので、起き上がるのに必要な力で引っ張った
程度では壊れません。
なお、2枚前の写真で収納状態のフックの左に写っているのは
室内+max2点の室外の温度と湿度が同時に測れる温湿度計
です。 室外側センサーは床下に設置してあり、夏の暑い時に
床下側の方が涼しければ 床下側の開口から風を入れて室温を
下げる、という風に使います。 ちなみに冬のこの時期に使って
みると、ドアを閉めた状態で中に籠っていると、外気温がマイ
ナス1℃の時でも 内部は10℃近くまで上昇することが判り、
改めて壁パネルの断熱材 (ウッドラックザスリム) の性能が実
感できました。
【3】"くつろぐ" を快適に (1)
天井部のパイプフレームを活用して軽量のステレオスピーカー
を取り付けました。 コスパが評判のダイソー300円スピーカー
を一部改造して流用しました (元々のスピーカーは低音が貧弱
なので別の少しマシなものにすげ替え。 アンプはボックス外に
出してそのまま活用) しました。
上の写真は長手方向 (⇒【1】参照) に座った時用ですが、ドア
に向けて座る時は スピーカーの取付位置を変えられます。
Bluetoothレシーバーも取り付けたので、iPhone内の曲をワイ
ヤレス再生で楽しめます。
【4】"くつろぐ" を快適に (2)
寝る時は下の写真のようにエアーマット (MAGIC MOUNTAIN
のBase Camp 180:38mm厚) を敷き、寒い時はその上で
ダウンシュラフ (mont-bell のダウンハガー 650#3) に入って
寝ます。
今回、LED照明などの電源が取りやすいよう、枕脇にUSB電源
のソケット (100円商品の4つ口USBハブを流用。 自作でスイ
ッチを追加) を増設しました。 枕元で本などを読むときに便利
です (写真の文庫本は「小松左京:日本沈没(下)」) 。
【5】ベッドの水平出し調節機構の改良
キャンピングカー本体部は高さ調節可能な4本脚で水平に設置
するのですが、折り畳み式になっている頭側と足先側はさらに
各々1本脚で個別に水平出しができ、不整地でもベッドをフル
フラットに保てる工夫をしています。 下の写真の左側が従来
の機構で、長さ固定の1本脚の傾け方を変えることで高さ調節
をしていました。 重量を増やさず&シンプルで丈夫な良い構造
が他に思い浮かばなかったので、採用しました。 でもこの方
式には、(1) 高さ調節範囲が狭い、(2) 斜めに力がかかるので
丈夫なパイプ&継ぎ手が必要、(3) 傾け過ぎると倒れやすい と
いった弱点がありました。
今回、もう少しマシなアイデアを思い付いたので、右側の構造
に変えました (今度は垂直) 。 黒色のパイプはφ28mm、銀色
のパイプはφ32mmで、互いに固定はされておらず、黒色が
銀色の内側に入れ子になっています。 そして下の写真のよう
にφ28mmで高さが2cm/3cm/4cm/6cmのコマを1~複数
個組み合わせて挿入することで高さ調整ができます (2cm未満
の端数は銀色パイプ先端のアジャスターで可能) 。
【6】うるさかった雨音の軽減
もう一つ気になっていたのは、雨降りの時に内部では 殊更に
雨音がうるさかったこと。 キャンピングカー外側を覆ってい
るアルミ箔が パラパラ、パチパチと無用に大きな音を立てる
のです。 これは 以前の記事 で書いたように、広いパネル面
では 裏に粘着剤の付いていない厚手アルミ箔の 周辺だけを
粘着剤付きのアルミテープで固定してある という構造で、
周辺部以外ではアルミ箔が下地から浮いているためです。
今回、適当な厚みで安い粘着剤付きアルミテープを見つけた
(セリアで購入の7m長さの中厚手と4m長さの厚手を使用。
ダイソー/セリアの8m長さの薄手では薄過ぎ) ので、これを
全表面に貼りました。 これにより 極端な雨音はかなり軽減
できました。 下の写真は新旧パネルの外観の比較です。
右の新しい方ではテープ幅 (50mm) 毎の継ぎ目が若干目立ち
ますが、シワシワが無くなり質感的には向上しているかと思
います。