【シャープ 5F-132 修理記録】- 同い年の"真空管ラヂオ"をゲット & 再生!
前回upした記事 = 「"つちうら古書倶楽部"の骨董コーナー
でGetし、 再生した真空管5球スーパーラジオ (シャープ
5F-132)」の修理内容をまとめておきます。
1.根本的な問題
色々と手を入れた箇所はあるのですが、最終的に振り返って
みると、前の持ち主が骨董屋に売りに出した時点での問題は
(1) 整流管 35W4 のヒーターの (部分) 断線
35W4 で、パイロットランプのための中間タップ部分
が切れていたようです。この部分はパイロットランプ
が並列に入っているため、断線していても即アウトと
はならず、他の真空管の暖まり方次第ではタイミング
次第で起動に成功することもあり、不具合箇所の切り
分けに手間取りました (最初は正常に動いていると
思っていた) 。ネットに上がっている情報によれば、
パイロットランプ断線 ⇒ 35W4 ヒーター断線の順序
で起こることが多いとのことですが、持ち主はその
後でパイロットランプだけ交換したのでしょうか?
(2) ヒューズホルダーの接触不良
シャーシに直付けされたヒューズホルダーの金具が
ゆるゆるなのと、ガラス管ヒューズ自体も劣化。
の2点であったようです。最終的に(1)は正常な 35W4 と交換
しました。また今後のヒーター断線リスク低減のため、パイ
ロットランプを 35W4 の中間タップから引き出す方式は止めて
新たに100V用のネオン管を採用しました。
2.その他
(1) ハム音の対策
ハム音が大き目だったので、ブロック型電解コンデンサ
(40μF+40μF+20μF)を個別の47μF+47μF+20μFに
交換。
(2) 劣化コンデンサの交換
予防保全の意味も込めて、オイルコンデンサの全数を
フィルムコンデンサに交換。
(3) ガリの出ていたボリュームの交換
電源SW+トーンコントロール用と音量調節用の2個を
交換。現在では回転軸が短いモノしか無いので延長用
の軸を付け足し。
(4) 全体の清掃と木製キャビネットの再塗装
前面のプラスチック製パネルと飾りメッキ部は研磨剤で
磨いてクスミ取り&ツヤ出し。キャビネットはパテで
傷・凹みを埋めた後、チョコレート色の塗料で再塗装。
これで外観もキレイになり、ハム音も耳をスピーカーに近づけ
ないと気にならない程度に小さくなりました。中波・短波とも
感度良く受信できています。元々付いている16cmスピーカーは
低音も良く鳴り、中々の音質です。
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