移動/モービル環境を強化! - <その13> 430MHzDX用アンテナを自作
昨年から「430FM伝搬実験」に参加させてもらっています。
茨城県の県北地域は東北南部から連なる低い山がダラダラ
と続き、V・U向けには不利なロケーションとなっているので、
常置場所からではなく、移動運用で参加しています。
その移動先で使うアンテナの"強化大作戦"です。 限りある
資金の中、今年は前に報告したように発発を買ったりしてい
るので、自作です。 せっかくなので、可能な限りの大きさに
して感度を稼ぐ+極力軽量化、の作戦を立てました。
加工・組立やクルマで運ぶのを考えると、ブームの構成部材
は1本3m以上になると厄介です。 そこで、ブームは2mもの
2本継ぎまでで検討することに。 その分、同じものを4本作り、
2列2段にして感度を稼ぎます。
MMANAで追い込んだ最終案がコチラ。 移動運用での長距離
交信が主目的なので、フロントゲイン重視です。
エレメント数の割にはブーム長が3.6mと長い、ワイドスペー
スの16エレで、1本当たり17dBiのゲインです。 放射器は2本
構成で、位相反転給電にしました。 50Ωの同軸ケーブルを
直付けできます。
エレメントの取り付け方法も工夫してみました。 導波器の取り
付け方法。
使っているのは文房具メーカーOHTOの"スーパークリップ"
という商品。 紙を束ねるためのクリップです。 挟む部分が
φ3mmの丸棒にピッタリです。
丸穴が開いていて、これを利用してφ4のセルフタッピングス
クリューでブームに固定します。 ドライバー1本で、ブームに
対する直角を出す角度調整と締め付けが簡単にできます。
放射器の取り付けはこんな感じ。 放射器はダイポールなの
で、真ん中で絶縁されていなければなりません。 強度を保っ
て固定するには一工夫が必要です。 今回は、専用接着剤で
強固に溶着・一体化が可能なアクリル樹脂を使いました。
断面図と、試しに作った構造モデルの写真です。
実際のアンテナの放射器部分。
ワイドススペース16エレの4本分の完成写真。 なかなか壮観
です。
背景は、6月6日~7日(第24回)に参加した栃木県大田原市
の御亭山駐車場です。 4本全部を組んだのは本番の場所へ
来てからが初めてで、準備不足がたたったのか、接続時に
SWRが落ちないトラブルがあり、実運用は2列のみになって
しまいました。