移動/モービル環境を強化! - <その1> ハンディ機の冷却強化
さて、使い勝手に関してハンディ機とモービル機・固定機
との違いは?
(1) バッテリーが持たない!
(2) 低出力とはいえ、フルパワー送信するとチンチンに
熱くなる!
(3) スピーカ・マイク・アンテナ一体型で、本体をずっと
持っていなければならない!
といったところですね。 そのため、モービル/常置場所から
のQSOと違って、どうしてもショートQSOしかできません。
アウトドアならある程度仕方がありませんが、インドアで
使うときなど、ハンディ機であってもそんなガマンを強いら
れずに、ゆっくり快適にQSOしたいものです。 私は出張や
旅行の時にハンディ機を持ち歩いている(⇒松山出張編)
のですが、ホテルからQSOするときなどは特にそう感じます。
(1)のバッテリーについては既に対策を報告済み(⇒大容量
バッテリー増設編)です。 そこで今回は、(2)の冷却機能強化
にチャレンジします。
私のハンディ機YAESU VX-7は筐体がマグネシウム合金で
できているので、内部で発生した熱を外部に伝える能力は
高そうです。 なので後は、外へ伝わってきた熱を大気中へ
効率よく逃がしてやればOKです。
そこで用意したのが、デスクトップPCのGPUなどを冷却
するための、小型ヒートシンクと40mmサイズの冷却ファン。
VX-7で熱くなる箇所は、裏側上部の幅2cmくらいの領域。
ヒートシンクは小ぶりのキャラメルサイズで、2個並べると
ちょうどこの領域をカバーできます。でも、VX-7ではベルト
クリップ取付用の出っ張りが邪魔。 写真ではヒートシンクは
銅色に見えるのですが、これはメッキで、幸い中身はアルミ
ニウム。 柔らかいので、ドリルと糸のこで出っ張りに当たる
部分を切り欠きます。 加工後、2個貼り付けたらこんな感じ。
ヒートシンクは密着させてナンボなので、付属の粘着伝熱
シートでしっかり接着し、角っこはエポキシ接着剤で固定。
アウトドアなら、このヒートシンクだけでも結構効果があり
そうです。
次に冷却ファンを取り付けます。 QSOの妨げにならない
よう、超静音タイプです。 たまたまなのですが、先に取り
付けたヒートシンク2個の外幅がちょうど冷却ファンのネジ
穴の対角線寸法とピッタリ。 そこで、冷却ファンを斜め45
度の状態にして、対角線上の2本のネジでヒートシンクを
挟み込むように固定。 できれば、冷却ファンはこの形で
脱着式にしたかったのですが、強度的に難があったので
さらに周辺数点をエポキシ接着剤で固定しました。 ネジを
通さない残り2個のネジ穴部はジャマなのでヤスリで削り
取ってしまいました。 完成状態がコチラ。 冷却ファンが
少なからず出っ張っているので、非常時やアウトドアでの
持ち歩き時には少しジャマですが、普段遣いの便利さ・
快適さを優先させることにしました。
冷却ファンは大した電流は食わないのですが、12V駆動
です。 ハンディ機をACアダプタで使うときはその12Vを
分岐して繋ぎます。 バッテリー駆動時は7.4Vなので、12V
は別途用意する必要があります。 そこで、通信販売で
安物のCR123Aを4個購入して、直列にハンダ付け。
3Vx4=12Vの携帯用小型外部電源が出来上がりです。
(リチウム電池は危険なので、取り扱いは個人責任で
お願いします。)
この「ヒートシンク+冷却ファン」で 5Wフルパワー送信
してみました。 ハンディ機を意識せず、一度の連続送信
時間を普段 IC-7000MでのQSOと同じ感じでやってみたの
ですが、チンチンに熱くなることなく、長時間のQSOも
OKでした。
次回は、(3)の操作性の改良にチャレンジします。
⇒ <その2> ハンディ機の操作性改良 へ
乞うご期待!