チタン製クッカーで焦げ知らずの炊飯. << 伝熱アクセラレータの製作 - その 2 >>
「伝熱アクセラレータ」製作中に行ったテストの結果です。
(0) テスト用機材
ストーブ : エバニューTiアルコールストーブEBY-254
アルミ製自作ゴトク+T's Stove製風防
クッカー : スノーピーク チタンシングルマグ600
+ 水 300ml
燃 料 : 燃料用アルコール 20ml
(1) 伝熱アクセラレータなしで、マグをゴトクに直載せ
0'00" 点火
0'30" マグを載せる
3'55" 沸騰し始める (底面のうち、ゴトクに直接触れて
いる箇所から泡が発生)
4'15" グラグラ煮え立つ
4'50" 火勢が弱まる
5'12" 消火
(2) t1.0mmアルミ板をφ90mm(実際は正八角形)に切り出して、
伝熱アクセラレータ・プロト機を製作
(3) ゴトク上に伝熱アクセラレータ・プロト機を置き、その
上にマグを載せる
0'00" 点火
0'30" マグを載せる
4'00"頃 沸騰し始める (泡の出方がすごくマイルド)
(静かな沸騰が持続し、グラグラ煮え立つことなし)
4'27" 火勢が弱まる
4'37" 消火
緩やかな沸騰の様子から、マグに伝わる熱量は平均化され、
かつ弱まっていることが分かるが、燃焼の持続時間が短く
なったことからストーブの火力自体は上がっている(アルミ
板からストーブへの輻射が増えた?)ことがうかがわれる。
つまり、ストーブ⇒マグへの熱伝導はロス大ということ。
原因としては、炎が完全にアルミ板に遮られてマグの底に
直接触れていないことと、アルミ板とマグの底面の間には
閉じた空気層があって、それが熱伝導を妨げていること、
の2点が考えられる。熱伝導効率を上げるには、炎が直接
当たるところは炎の輻射による直接加熱+炎が当たらない
ところ(底面の周辺部など)はアルミ板から伝導で熱をもらう
こと、の組み合わせが良さそう。また、アルミ板とクッカー
底面の間に空気を閉じ込めない。
(4) そこで、プロト機に電動ドリルでφ6.5mmの穴を32個開けて、
伝熱アクセラレータ初号機に改良
(5) ゴトク上に伝熱アクセラレータ初号機を置き、その上に
マグを載せる
0'00" 点火
0'30" マグを載せる
3'50" 沸騰し始める ((1)より広い面積で泡が発生)
4'16" グラグラ煮え立つ
4'35" 火勢が弱まる
4'55" 消火
沸騰状態は(1)より平均化された一方で、沸騰の強さ・燃焼
時間は(1)に近づき、(3)に比べ、ストーブ⇒マグへの熱伝導
の効率は改善された感じである。
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