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本 : My Favorite!

  • 磯田道史: 武士の家計簿

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2011年6月

2011年6月28日 (火)

チタン製クッカーで焦げ知らずの炊飯 << 伝熱アクセラレータの製作 - その 3 >>

テストを経てできあがった、「伝熱アクセラレータ初号機」がコチラ(クリックで拡大)。
(八角形には特に意味はありません。丸板は高価なので、角板から切り出して、できるだけ円形に近づけたかった。)

1_3

今回のφ90mmは、スノーピークのチタンシングルマグ600に合わせた大きさですが、使うクッカー/コッヘルが大きい場合はそれに合わせると良いでしょう。

早速コレを使ってご飯を炊いてみました。

B12

盛んに蒸気が噴き出し始めたら、派手に吹きこぼれない程度の弱火にします。

B11

グツグツ音がしなくなって、香ばしい匂いがし始めたところで火を止め、むらしに入ります。

できあがりがコチラ。ふっくら蟹の穴もできていて、なかなかのできでした。

B13_2

チタンマグの底の方のご飯はこんな感じ。香ばしいおこげが少しできていました。

B14_2

食後は、水・湯に漬け置きもせずに、そのまますぐチタンマグを洗ったのですが、食器洗いのナイロンたわしでこするだけで、焦げはきれいに落ちました。炊くときに、少し早めに火を止めれば、(おこげは楽しめませんが)焦げ知らずの炊飯ができると思います。

B15        

2011年6月27日 (月)

チタン製クッカーで焦げ知らずの炊飯. << 伝熱アクセラレータの製作 - その 2 >>

「伝熱アクセラレータ」製作中に行ったテストの結果です。

(0) テスト用機材

   ストーブ : エバニューTiアルコールストーブEBY-254
          アルミ製自作ゴトク+T's Stove製風防
   クッカー : スノーピーク チタンシングルマグ600
          + 水 300ml
   燃 料  : 燃料用アルコール 20ml


(1) 伝熱アクセラレータなしで、マグをゴトクに直載せ

   0'00"  点火
   0'30"  マグを載せる
   3'55"  沸騰し始める (底面のうち、ゴトクに直接触れて
        いる箇所から泡が発生)
   4'15"  グラグラ煮え立つ
   4'50"  火勢が弱まる
   5'12"  消火


(2) t1.0mmアルミ板をφ90mm(実際は正八角形)に切り出して、
  伝熱アクセラレータ・プロト機を製作


(3) ゴトク上に伝熱アクセラレータ・プロト機を置き、その
  上にマグを載せる

   0'00"  点火
   0'30"  マグを載せる
   4'00"頃 沸騰し始める (泡の出方がすごくマイルド)
   (静かな沸騰が持続し、グラグラ煮え立つことなし)
   4'27"  火勢が弱まる
   4'37"  消火

  緩やかな沸騰の様子から、マグに伝わる熱量は平均化され、
  かつ弱まっていることが分かるが、燃焼の持続時間が短く
  なったことからストーブの火力自体は上がっている(アルミ
  板からストーブへの輻射が増えた?)ことがうかがわれる。
  つまり、ストーブ⇒マグへの熱伝導はロス大ということ。
  原因としては、炎が完全にアルミ板に遮られてマグの底に
  直接触れていないことと、アルミ板とマグの底面の間には
  閉じた空気層があって、それが熱伝導を妨げていること、
  の2点が考えられる。熱伝導効率を上げるには、炎が直接
  当たるところは炎の輻射による直接加熱+炎が当たらない
  ところ(底面の周辺部など)はアルミ板から伝導で熱をもらう
  こと、の組み合わせが良さそう。また、アルミ板とクッカー
  底面の間に空気を閉じ込めない。


(4) そこで、プロト機に電動ドリルでφ6.5mmの穴を32個開けて、
  伝熱アクセラレータ初号機に改良


(5) ゴトク上に伝熱アクセラレータ初号機を置き、その上に
  マグを載せる

   0'00"  点火
   0'30"  マグを載せる
   3'50"  沸騰し始める ((1)より広い面積で泡が発生)
   4'16"  グラグラ煮え立つ
   4'35"  火勢が弱まる
   4'55"  消火

  沸騰状態は(1)より平均化された一方で、沸騰の強さ・燃焼
  時間は(1)に近づき、(3)に比べ、ストーブ⇒マグへの熱伝導
  の効率は改善された感じである。

2011年6月26日 (日)

チタン製クッカーで焦げ付き知らずの炊飯 << 伝熱アクセラレータの製作 - その 1 >>

皆さんご存知のように、チタン製クッカーで炊飯すると、アルミ製クッカーとは勝手が違って、クッカーの底には派手にこびり付いた”焦げ付き”が残って、後で洗うときにこそげ落とすのが大変だったりします。そんなチタン製クッカーでうまく炊飯する工夫は色んなところで紹介されていて、シェルパ斉藤さんの「シェルパ斉藤のワンバーナー簡単クッキング」の中に、「焦げつきやすいチタンのコッヘルでも炊いてみた。うまく炊けたけれど、トースターのアシストが必要不可欠だった。」と書かれているのが、コチラ。

B6

PRIMUSのフォールディングトースター。確かにバーナーの火が拡散されて良いのですが、頑丈なスチール製につき、「180g」はチト重過ぎる。もう少し軽く、ということで、ユニフレームの「バーナーパットS」。

B7

これだと「50g」。まあまあ軽くなります。どちらも昔から持っていたのですが、フォールディングトースターもバーナーパットも、重い以外にもうひとつ課題があるのです。弱火・トロ火が欲しいときにはGoodなのですが、これらを使うとバーナーの火力がかなり弱まってしまうのです。クッカーに当たるのは弱火でも、バーナー自体は結構な火力で燃やす必要があって、その分燃料も消費します。

本当は、「バーナーの火力をロスすることなくクッカーの底全体に均等に伝える」ことができれば一番良いんですね。

実は先日、「ということは、熱伝導の悪いチタン製クッカーの場合、ストーブの炎 =(輻射)=> クッカー と伝わる熱量に比べて、ストーブの炎 =(輻射)=> ゴトク =(伝導)=> クッカー と伝えられる熱量が結構大きいのでは?」ということを思いついたときに、この答えが自分なりに分かったのです。フォールディングトースターもバーナーパットも、網の材質が熱伝導度の悪いステンレスで、しかも線材の断面積が非常に小さいのです。熱伝導を良くするには、熱伝導度の良い材質で作り、断面積・クッカー底面との接触面積を稼いでやれば良いのではないかと気が付いたのです。

そこで作った「伝熱アクセラレータ」(勝手に名付けてみました)がコチラ。たったの「14g」です。

B8

真ちゅう製自作ゴトクの上に置き、さらにその上にチタンシングルマグ600を載せた状態がコチラ。

B10

何のことはない、「穴開きアルミ板」です。 最初は”穴”のない、単なるアルミ板だったのですが、伝熱効果に問題があって、最終的に”穴開き”になりました。

この「伝熱アクセラレータ」のテスト結果仕様、炊飯の結果は、また後日upします。

2011年6月22日 (水)

気になるアウトドアグッズ << アルコールストーブ用自作ゴトク - その 3 >>

前に予告した「簡単な製作図面」ができました。 まずは、構造が分かりやすいように断面図(クリックで拡大)。

Page1_2

ちょうつがい(ヒンジ)部分は写真ではこんな感じ。

B5

作り方(クリックで拡大)。

Page2_2

Page3_5 

完成品の重さは実測で 33g でした。

2011年6月21日 (火)

気になるアウトドアグッズ (続)<<その 1 - アルコールストーブ用自作ゴトク>>

今日は「なぜ自作ゴトクは真ちゅう製になったのか?」について書きます。 ( ⇒図面・製作記事はコチラ )

最初のゴトク試作品はアルミ丸棒で作ったのですが、これはひとえに、アルミがカットしやすく曲げやすくて自作の入門用にはこれしかない、という理由からでした。 そのアルミ製ゴトクをアルコールストーブと組み合わせてテストをしているときに、気が付いたことがあるのです。

それは、「ゴトクの役割りはクッカーを載せて安定させることだけではないのでは?」ということです。 テストには前に載せた写真にある、スノーピークのチタンシングルマグ600を使いました。 ゴトクのテストとしては、まずは「高さはこれでOKか?」というのが目的だったので、マグをゴトクから浮かせて、ストーブからの距離を離してみたのです。 このとき、実はマグの中の水は沸騰していたのですが、マグをゴトクから浮かせると、沸騰が止まってしまったのです。 「ストーブから遠ざけたせいで、マグに炎の熱が届かなくなったのかな?」と思ったのですが、マグをゴトクに置いたり離したりしているうちに、マグをゴトクにくっつけると激しく沸騰する、マグをほんのわずかでもゴトクから浮かせると沸騰がすごく弱まってしまう、ということが分かりました。

「ということは、熱伝導の悪いチタン製クッカーの場合、ストーブの炎 =(輻射)=> クッカー と伝わる熱量に比べて、ストーブの炎 =(輻射)=> ゴトク =(伝導)=> クッカー と伝えられる熱量が結構大きいのでは?」と思ったのです。 この理屈だと、チタン製クッカーに使うゴトクとしてVery Good!なのは、(1)熱伝導が良い材質、(2)クッカーとの接触面積が稼げる(特に炎の熱が伝わりにくいクッカー底面の外周部で) モノ ということになりそうです。 ゴトクをクッカーを支えるだけのもの、と捉えると、熱伝導の悪い材料で作った方が良さそう(アルミ製クッカーの場合は多分それが正解かも)なのですが、相手がチタンだと違うようなのです。

熱伝導においてアルミは大変良いのですが、柔らかすぎます。 使っているうちに焼きなましされてなおさら柔らかくなってしまいます。 そこで、熱伝導がそこそこ良くて、そこそこ硬さもあって、それでも加工性が悪くない程度で、そしてDIY店で入手が容易、というモノを検討すると、真ちゅうに落ち着いたのです。

2011年6月20日 (月)

気になるアウトドアグッズ. <<その 1 - アルコールストーブ用自作ゴトク>>

先日、エバニューTiアルコールストーブEBY-254 を買いました。店のレジで、「ゴトクが必要ですが、ストーブだけでよろしいんですか?」と聞かれたのですが、ゴトクは自作のつもりだったので、「大丈夫です」と答えて買ってきました。その自作ゴトクの完成版がコチラ。

B1_3

ゴトクは3つの長方形フレームからできていて、上から見て三角形になるように組み合わせて使います。エバニューのTiアルコールストーブは径が大きいので、三角形が閉じていませんが、T's StoveのWWサイドBだと径が小さいので、きちんと閉じた三角形にして使えます。

B2_2

スノーピークのチタンシングルマグ600を載せるとこんな感じ。安定感はバッチリです。

B3

3つの長方形フレームはちょうつがいでつながっていて、収納時は折りたたむことができます。

B4

主な材料はφ3mm×t0.5mmの真ちゅうパイプとφ2mmの真ちゅう丸棒を曲げたもので、ちょうつがいはφ5mm×t0.5mmの真ちゅうパイプを扁平につぶして作りました。

実は2週間くらい前にほとんど同じデザインのゴトクを、φ3mmアルミニウム丸棒で作ったのですが、3つの長方形フレームの高さ合わせに苦労して、ナベを載せるところの水平出しがうまくいかなかったので、今回の真ちゅう製はその改良版なのです。今、簡単な製作図面を準備しているところなので、詳細はそれができあがってからupします。 ( ⇒図面・製作記事はコチラ )

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